「動かざること山のごとし」
不動心を守り、人間味をつけよう

 この1年は、「不動心」を大切にしてください。
 新しいことは極力控え、これまで培ってきたことの持続とその延長戦の事柄・ビジネスに集中すべき年です。山は常に不動です。その精神を見習うのです。

 何かビジネスチャンスがあったとしても、いまは【陰3年】です。
 イケイケの【陽】の時期ではありません。冷静に「今やるべきことなのか?」を判断し、ほぼ間違いなくイケる!と思ったとき以外は、新しいチャレンジは控えるべきでしょう。

 自分のこれまでを振り返る時期でもあります。
 精神面を大きくして、次の【陽】の時期を迎えられるように“人間味”をアップさせるよう心がけましょう。

強い意志で
『革命』を起こせ

 先ほど、「八白の部屋」では、新しいチャレンジはするべきではないと述べました。
 それは間違ってはいなのですが、ひとつ例外があります。

 もし、あなたが【陰2年】の「七赤の部屋」にいたとき、自分にとっての“実りの秋”が迎えられなかったとします。
 さらには、今の自分の立場や仕事に大きな不満を感じていたとしたら……話は変わってくるのです。

「八白の部屋」にいる時期は、山の八白の象徴である「山」の存在意義を考える1年です。山は不動にして堂々としていますが、ときに大きな地殻変動を起こします。

 そうです。「噴火」です。

「八白の部屋」にいるあなたが、何も結果を得られず、現状に大きな不満をいただいているのならば、ここで噴火という名の、強い意志での『革命=イノベーション』を起こすときなのです。

 注意してほしいのが、いま順風満帆の人は、無理に『革命』を起こす必要はありません。歴史を見ても、意思の伴わない『革命』には誰も賛同しませんよね。それと一緒です。無理なイノベーションはご法度です。

 ここで起こした『革命=イノベーション』は、噴火のごとく、強いエネルギーとなります。
 来年にくる【陰4年】の「九紫の部屋」での1年にも活きてきますので、大いに奮い立ってください。

 周りの人が驚くぐらいのコトをやるのは、「八白の部屋」にいるときがベストです。周囲への感謝の気持ちも忘れなければ、必ず、あなたを後押しして支えてくれる人も現れます。がんばってみてください。

中野 博(Hiroshi Nakano)
信和義塾大學校創設者兼塾長、経営コンサルタント。早稲田大学商学部卒業。
ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院ブランディング実践講座エグゼグティブコースを修める。ハーバードビジネススクールでは経営学を学ぶ(いずれも短期集中型の経営者クラス)。1992年、地球サミットに国連認定ジャーナリストとして参加したことを契機に環境ジャーナリストとして活動。1997年の地球温暖化防止京都会議を機に、株式会社エコライフ研究所設立。環境ジャーナリストとしての取材・分析力と経営コンサルタントとしての提案力をベースに、800社以上を環境ビジネスに参入させ成果を挙げる。その傍ら、住宅、環境を軸にした本を多数出版(本書が30冊目)。講演依頼も多く、国内外で2000回以上の実績。2005年、教育研修会社の株式会社ゴクーを設立。1万人のサンプリングを体系化した『9code(ナインコード)』をもとに、信和義塾大學校で指導にあたるほか、企業や各種組織で『9code』を利用したコンサルティングや人材活用研修も多い。現在、信和義塾大學校は、世界6ヵ国20都市以上にあり、塾生は700名超。