中学受験があたり前になった今、受験科目の中で一番気がかりなのは算数ではないでしょうか。「お父さん」に算数を教えていただきたい理由は、「お父さん」こそが、塾の先生や家庭教師よりも、最もお子さんにとって最適な教師となりえるからです。そのためにはまずお父さんが算数の楽しさをご理解いただき、それをお子さんに伝えていただくことが重要です。

当連載では、私(タケウチ)とお父さんのやりとりを通じて、中学受験でよく出てくる算数の問題をわかりやすく解説します。算数の中でも、受験問題でよく出てくる「周期算」「つるかめ算」「食塩水」「平面図形」「計算問題」の5つのジャンルから出題。1ジャンルあたり全3回にわたり、練習問題や過去問題を実際に解いていきたいと思います。

タケウチ:前回に引き続き、「食塩水」のSTEP2です。今回は【例題3】からはじめましょう。

【例題】
 例題を解いてみよう!

【例題3】
濃さ12%の食塩水が400gありましたが、このうち何gかをこぼしてしまったので、こぼした食塩水と同じ量の水を加えると濃さは9%になりました。こぼした食塩水は何gですか?

タケウチ:これもよく出る問題ですよ。受験算数ではよく食塩水をこぼします(笑)。

父:ハハハッ。まったく勘弁してほしいよね。

タケウチ:では下の式(1)から見ていきましょうか。

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式(1)400g× 0.12=48g
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父:この式になってくるともう条件反射で勝手に手が動いちゃうよ♪

タケウチ:そうですね。何回も繰り返して問題を解いてると、どんな分野でもそうですが条件反射的にやるべきことが見えてきますよ。

父:式(2)も簡単だね。

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式(2)400g× 0.09=36g
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タケウチ:ですよね。でもこの式自体は簡単ですが、子供はこの式(2)が立てられないんですよ。