トランプ大統領は北朝鮮に対し「非核化」で「最大限の圧力」をかけ、イランの核合意については大統領選の公約通り離脱を表明した。 ロシアとは、シリアへの空爆をはじめ中東での対峙が厳しくなっている。
中国に対しては中国の知的財産権保護が不十分として通商法301条の下で膨大な関税引き上げ措置を発表し、厳しい通商交渉に入った一方で、台湾とは、台湾旅行法の下での政府高官の政府高官の相互訪問など、関係強化に動き中国が神経を尖らせている。
これらの強硬な措置が相手の譲歩を引き出し成功すればいいが、決して楽観視できない。状況が悪化する悪循環を引き起こし、とりわけロシアや中国との間で「第二の冷戦」といった状況に至る危険をはらんでいる。
成功すればハイリターンになるが、リスクは大きい。「ハイリスク、ハイリターン」の“トランプ・ゲーム”の成否が世界の秩序を左右する構図だ。