「お坊さん便」の僧侶として登録する男性取材に応じる男性 Photo by Rio Hamada/Huffpost Japan
ネットで注文「お坊さん便」の派遣僧侶が語る“お勤め”の事情本記事はハフポスト日本版からの転載記事です

 世の中の変化に合わせて、お寺やお坊さんとの付き合いかたも変わっている。

 お布施の金額が分からない、寺と付き合いがなくてどこにお願いしたらいいのか分からない??。そんな人たちの声に応える形で生まれたのが、お布施の金額を固定・明示し、インターネット上で僧侶を依頼できる「お坊さん便」だ。

 ネットで注文できるお坊さんは、どんな人たちなのか。「お坊さん便」の僧侶として登録する男性(43)は、平日はフルタイムで勤務し、主に週末だけお勤めに当たっている。将来は実家の寺を継ぐという男性に、登録の経緯や心境などを聞いた。

平日はフルタイム勤務、週末だけ僧侶

 男性は、母方の実家が中国地方でお寺を営む家庭に生まれた。30軒ほどの檀家を抱える、住職1人で営む小さなお寺だ。母親姉妹が跡を継ぐ意思がなかったため、長男である男性は将来の跡取りとして、中学生のころからお盆の檀家回りの手伝いなどをして育った。