40代で「キャリアの大三角形」を描こう
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要約者レビュー

「誰もが70歳まで働いて、90代まで生きるこれからの時代、折り返し点の『40代半ばの決断』が人生全体の充実度を決める鍵となる」――本書が最も伝えたいことは、カバー袖に書かれたこの一文にあらわれている。そこでどういった決断をすべきか、著者の経験談をまじえ、具体的に記されているのが本書の特徴だ。

 自分のキャリアを掛け合わせて、「100万人に1人」に存在になるために、著者は40代で「キャリアの大三角形」を描こうと説く。大きな三角形がつくれれば、その分だけ他者から大きな信用(クレジット)を得られる。そうすれば、仕事の選択の幅がいっそう広がり、人生の自由度がグンと高まることになるという。

 本書の最も実践的なパートである「キャリアの大三角形」の描き方とクレジットの高め方については、著者が「完全保存版」だと自負する巻頭カラーの口絵も参照されたい。まずは、口絵のチェックリストを活用し、自分の「信用度」を数値化してみるのもいいだろう。

 なお、著者はかつて『35歳の教科書 今から始める戦略的人生計画』『坂の上の坂 55歳までにやっておきたい55のこと』という、35歳と55歳前後に向けた人生の教科書も出版している。本書はいわばその姉妹編として、両者のちょうど真ん中に位置する45歳前後の読者に向けて書かれたものだ。とかく迷える世代と言われる40代に向け、もう一度、自信や自己肯定感(セルフエスティーム)を取り戻すお手伝いをしたい――それが著者からのメッセージだ。

本書の要点

 (1) 人生の後半を充実させるためには、3つのキャリアを掛け合わせ、自分の希少性を高めるとよい。日頃から小さな変化を経験しておけば、40代からでも大胆な1歩を踏み出せる。
 (2)他者からの「信頼」と「共感」が、あなたの「信用(クレジット)」となる。これを高めることが、40代以降の人生を豊かにする。
 (3)誰もが90代まで生きる社会では、一つの山を登って下るだけでは時間が余ってしまう。いくつもの山が連なる連峰をイメージし、常に新しい山並みの「裾野」を準備しておく必要がある。