9月6日に北海道で最大震度7を記録した北海道胆振東部地震が起き、4日には台風21号の上陸で関西地方を中心に大きな被害が出ました。大規模な災害が発生し、停電や断水した場合、トイレはどうしたらいいのでしょうか。リスク対策.comの人気コラムニストであるアウトドア流防災ガイド・あんどうりす氏が2016年12月のコラムで「大規模災害時のトイレ問題」について触れていました。内容を再編してお届けします(文中のデータは2016年12月時点のものです)。
2016年12月、特定非営利活動法人国際環境教育機構(OIEE)が主催する「みなと危機管理シンポジウム」に登壇しました。テーマは、「大規模災害が発生!?その時どうする?みんなのトイレ問題」。
最新の防災トイレ事情をお聞きできたので、今回はトイレについて語ります!
1、発災直後、トイレに水を流すのはNGです!
2016年4月の熊本地震のとき、2015年東京都が発行した「東京防災」のトイレについての左図が多数シェアされていました。それを見て、以前に防災講座に参加してくださった方から、「これを実践したら大変なことになりませんか?」とメールが速攻きました。何が大変なことになるかわかりますか?
「東京防災」では洋式でも和式でも、「断水していても排水できる場合は、バケツ一杯の水で排泄物を流すことが可能」とあります。
しかし、「発災直後は、トイレに水は流さない方がよい!」というのがパネルディスカッション登壇者共通の意見です。