中国の電子商取引最大手のアリババグループが始めた年に1度の買い物イベント、11月11日の「独身の日」セールがいよいよ6週間後に迫っている。ところが、現地のチャットルームは中国の「消費降級」の話題で盛り上がっている。 この数年間、アナリストは中国の消費者層の台頭とその旺盛な需要に応える企業を大いにはやし立ててきたが、投資家は懸念すべきなのか。「降級」という言葉が示唆するほど深刻ではないが、やはり懸念するべきだろう。中国の消費者はいくつかの痛みに直面しようとしている。米国との貿易戦争によって労働集約型の輸出セクターは打撃を受ける可能性が高く、自動車のようなセクターは税制優遇措置が失効したことで苦戦してきた。それでも最近は、中国の労働市場が実際に好転してきた。家計債務の増加ペースは過去2年間よりも減速しており、消費に使える所得が増えているということにもなる。