前回のコラム「一流のリーダーが守っている『8つの成功法則』」では、経営者をはじめとするリーダーが道徳の基盤である論語の「仁義礼智忠信孝悌」を学ぶことの大切さをお話ししました。
中小企業では子どもが後継者に指名されることが多いのですが、親孝行をする気持ち、すなわち「孝」の気持ちのない子どもに後を継がせて、親子でもめたケースに私自身、何度も遭遇してきました。
そこで今回は、後継者の選び方と後継者が備えるべき資質についてお話しします。
従業員に対し上から目線になっていないか
自社と無関係な会社に就職させるべき
小宮コンサルタンツ代表
オーナー経営者に息子・娘がいたとしても、後継者としてふさわしいかどうかは別の問題です。まず後継者に欠かせない資質は真面目であること。当たり前ですが、裕福な家庭で甘やかされて育った結果、世の中や人生を甘く見ることも珍しくありません。その結果、適当にやっても大丈夫と思う人も少なくないのです。
真面目に加えて、素直で謙虚であることも欠かせません。人の意見が聞けるかどうかです。前回お話した「仁義礼智忠信孝悌」といったベースの考え方を持ちながらも、人の意見をきちんと聞けることは大切なことです。
また、謙虚さもとても重要で、後継者(候補)だからと、従業員に上から目線でものを言うようでは人間として不十分で、当然、陰口をたたかれたり、反発を食らいます。