10月に入り大荒れとなっている米国株式市場は、ハイテク株が下げを主導している。だが実は、他にも相場に大きな影響力をもたらしているものがある。テクニカル要因だ。これらは、往々にして地合いの変化を予見する心理的に重要な水準を指す。今月に入り、この水準を突き抜けたことが乱高下の下地となった。25日には持ち直したものの、テクニカル要因は先行きに関して、弱気なシグナルを発している。直近の高値や安値、50日または200日移動平均の水準は、相場にとって重要な意味を持つ。相場のトレンドによって、下値支持線にも上値抵抗線にもなるからだ。そのため、EミニS&P500株価指数先物が24日に主要支持線を明確に割り込んで急落したことは、不吉な兆候となった。この支持線はもはや、自律反発を誘発する下値ではなく、上抜けを阻む抵抗線となったのだ。