米アマゾン・ドット・コムが、新設予定の第2本社を2都市に分割するとしたことで、候補地に名乗りを上げた各都市は、土壇場で肩すかしを食らう格好となった。各都市当局は50億ドル(約5670億円)の投資と5万人の雇用を見込んで、数カ月前から誘致の準備を進めた。だがアマゾンは今やこの投資を2つの立地に等しく分ける考えだ。経済的なインセンティブは「成長に応じて支払う」形で提案されることが多い。企業が長い年月をかけて一定の投資・雇用目標を達成して初めてインセンティブを受け取るという仕組みだ。ただ、そうしたインセンティブの内容を大半の候補地は公表していない。最終段階を迎えた今、候補地が誘致計画を大きく変えることはないとみられる。