中国はドナルド・トランプ米大統領をはじめとする欧米諸国首脳との会談を前に、外国企業に市場を開放する姿勢を見せようと動いている。直近ではドイツの保険会社アリアンツに道を開いた。ブエノスアイレスで30日に開幕する20カ国・地域(G20)首脳会議を控え、中国の習近平国家主席は数カ月にわたる米中貿易紛争や、貿易慣行に対する欧州の批判から圧力を受けている。中国の規制当局はここ数週間に、アメリカン・エキスプレス(アメックス)にカード決済サービスを許可し、米複合企業ユナイテッド・テクノロジーズ(UTC)による航空通信システム大手ロックウェル・コリンズ買収を承認した。保険・銀行当局は25日、中国初になるという外資100%の保険持ち株会社を設立する申請をアリアンツから受領(じゅりょう)したことを明らかにした。アリアンツは、承認により中国での投資拡大が可能になるだろうと述べた。