中国の裁判所で米アップルが半導体大手クアルコムに負けたことは、既に昨日のニュースに思えるかもしれないが、今年アップルが直面している難局を浮き彫りにしている。クアルコムは10日、アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の「6S」から昨年発売された「X(テン)」までの機種について、中国の裁判所がクアルコム側の特許侵害主張を認め、販売差し止めを命じたと発表した。両社は長い法廷闘争を続けてきた。クアルコムは11月30日に下された今回の判断が即日有効だと主張している。だがアップルは今も対象機種を販売しており、今後も購入可能だと話している。同社は上訴も検討している。差し止めの影響は限られているように見えるかもしれない。最新機種が対象に含まれず、もう販売していない3機種が含まれているためだ。だがiPhoneの最新シリーズはこれまでと違うことが分かりつつある。この1カ月、最新機種が予想ほど売れていない証拠が増えているのだ。