ファッションテック分野で新興企業が台頭する中、老舗のアパレル企業の一部でも、ITを活用して新たな事業モデルを構築し、驚くような成果を挙げるところも出始めている。
3Dボディスキャナー(左)での採寸は一瞬。その数値結果と本人の3D画像がすぐにタブレットに表示される(右)。Photo by Hiroki Matsumoto

 今年に入り、中国インターネット通販の巨人であるアリババの日本法人、三越伊勢丹ホールディングス、TSIホールディングスなど、さまざまな業界の経営陣がこぞって視察に訪れる中小企業がある。

 埼玉県東部の久喜駅から車で約15分。化学メーカー工場などが立ち並ぶ一角にある光和衣料だ。1939年創業のこの学生服メーカーが昨年末に公表した生産システムが、業界関係者の度肝を抜いた。