初めに「グリーンスパン・プット」があった。それから「トランプ・プット」ができた。金融市場に神経質な動きが広がったことを受け、ドナルド・トランプ米大統領は貿易を巡る緊張を和らげる手を打っている。だがおそらく、世界経済にとって最も重要なプット(下落局面での損失を抑えるヘッジ)となるのは、中国の刺激策によるプットだ。ただ、以前ほどの効果を発揮することは期待しないほうがいい。中国経済は一段と減速している。それは11月の貿易統計や製造業の景況指数が予想外に軟調となったことからも明らかだ。これまでのところ、景気刺激策は小規模で、商品(コモディティー)や重工業関連株への投資を拡大してきた投資家の失望を誘っている。
中国「プット」は期待薄、相場反発なら利益確定を
中国政府が財政刺激に動いても資源価格や株価の反転には不十分
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