マイク・ポンペオ米国務長官は9日、事前予告なくイラクを訪問し、同国の指導部と会談した。ポンペオ長官は現在、米軍撤退の方針に危機感を募らせる中東地域を8日の日程で歴訪しており、懸念払しょくに努めている。イラクをあわせ9カ国を訪問する。ドナルド・トランプ米大統領は先月、シリア・アフガニスタン駐留米軍を早期に撤退させる方針を突如表明。ポンペオ長官の中東訪問はトランプ氏の発表後初めてで、米国が引き続き同地域にコミットしている姿勢を示し、連携する中東諸国の不安を和らげることが狙いのようだ。ポンペオ長官は8日、ヨルダンのアブドラ国王とアイマン・サファディ外相と会談。9日にはイラクのアーデル・アブドルマハディー首相、バルハム・サーレハ大統領らと会談した。次はエジプトを訪問する予定。トランプ氏が先ごろ、イラク駐留米軍を訪問した際には、イラク政府関係者と会談しなかったため、イラク国内からは国家主権侵害との反発も一部で上がっていた。
米国務長官がイラク電撃訪問、米軍撤退懸念の緩和狙う
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