元エンジニアのチャック・ワグナーさん(68)は蛇口からきれいな水を引き込むのをあきらめた。ワグナーさんは23年前、ウィスコンシン州北東部の複数の酪農場に囲まれたおよそ32万平方メートルの土地に引っ越してくると、自宅を建てて、深さ約37メートルの井戸を掘った。井戸の水を検査したところ、汚染されていないことが確認でき、ワグナーさん一家はその水を飲んだ。ところが5年後の検査ではこの井戸の水がバクテリアと硝酸化合物に汚染されていることが分かった。硝酸化合物は堆肥や肥料に含まれる窒素から生じることが多い物質で、身体に害を及ぼす可能性がある。汚染は徐々に進み、一家は今、ペットボトル入りの水を飲んでいる。汚染物質の出所は近所の酪農場だとワグナーさんは考えている。
米農村部で広がる飲み水汚染、背後に農業拡大
堆肥や肥料に由来する汚染物質が井戸水に流出
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