米連邦政府の一部閉鎖の長期化で新規株式公開(IPO)申請承認手続きが滞る中、上場を目指す企業の間では、異例の代替策の行使を検討する動きも出ている。関係筋によると、バイオテクノロジー企業のゴッサマー・バイオとTCR2セラピューティクスは、米証券取引委員会(SEC)の承認を得ないまま、取引を開始する次善策の実施に踏み切ることを検討している。次善策とは、20日後に自動的に有効になるようIPO申請書の文言に調整を加えるというもの。これは合法な措置で、SECは政府機関が閉鎖された後、選択肢として企業側に説明していた。だが、ゴッサマーとTCR2の2社が上場を目指しているナスダック株式市場は、このやり方での上場に難色を示している。後に規制や係争関連の問題に発展しかねないと懸念しているようだ。ただナスダック側も、一部のケースについては、完全に可能性を排除している訳ではないという。関係筋によると、一部の銀行関係者も後ろ向きのようだ。