米国ではアジア系のスキンケア商品や手法の台頭で、見過ごされていた美容分野が再び活気づいている。スキンケア市場好転の最前線にいる企業は今、愛好者を維持しようと取り組んでいる。金融業界出身の台湾系米国人(40)が化粧品会社タチャ(Tatcha)を立ち上げたのは約10年前。日本の芸者が肌トラブルの解決に用いていた数世紀前の美容法を紹介されたことがきっかけだった。タチャの洗顔オイルや保湿クリームは今や米国で最も人気のスキンケアブランドの1つとなっている。タチャの売上高は2018年に80%以上増加し、1億2500万ドル(約136億7000万円)を超えた。同社は化粧品専門店セフォラで最も売れているスキンケア3ブランドの1つになっているほか、テレビ通販大手QVCでトップ5に名を連ねている。同社の化粧下地は発売から数日で完売。9月に発売された夜用リップマスクは入荷待ちが既に数千人に達している。