市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が4年に及ぶ利上げ作戦を終えたとの見方が高まっており、株と債券の価格は上昇している。だが、年内にFRBがこの期待を覆す可能性があるとみる投資家は不安を感じている。1月の連邦公開市場委員会(FOMC)以来、多くの投資家やトレーダーがFRBは利上げを休止しただけでなく、終了したのだと結論付けている。一部は、FRBの次の動きが2008年12月以来行ったことのないフェデラルファンド(FF)金利の引き下げかもしれないと考えている。FRBは当時、世界金融危機によって0%近い歴史的な低水準まで利下げを余儀なくされた。年初からの株・債券の反発について、FRBが予見可能な将来に追加利上げをしないとの観測に基づいたものだと考える投資家は、不安を感じている。クリーブランド地区連銀のロレッタ・メスター総裁は19日、米国経済が自分の予想通り堅調に推移すれば、金利は今年緩やかに上昇するだろうとの見方を示した。20日には1月のFOMCの議事要旨が発表され、金利と米経済に関するFRBの認識があらためて運用担当者らに提示されることになる。
FRBの利上げは終了? 確信する市場に警鐘
将来の利上げに関する表現が声明から削除され、株と債券価格は上昇中だが……
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