中国は米国との通商協議の一環として、急成長している国内のクラウドコンピューティング市場への海外ハイテク企業のアクセス改善を提案している。米国が要求しているハイテクセクターの開放に関して、歩み寄りの姿勢を示しているもようだ。事情に詳しい関係筋が明らかにした。李克強首相は25日、海外企業の首脳らとの会合で、外資系クラウド企業にテスト運用を認める計画について説明した。会合には、米IBMやファイザー、英豪系リオ・ティント、独BMWやダイムラーなどの首脳およそ40人が出席した。関係筋によると、中国側のクラウド市場へのアクセス改善案に関しては、29日に開催される米中高官級会合で協議される見通し。ロバート・ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表とスティーブン・ムニューシン米財務長官は28日に中国入りしており、劉鶴副首相(経済担当)らと通商協議を再開する。来週には、劉氏が率いる中国交渉団がワシントンを訪問し、協議を続ける予定だ。