経営×経理
「乾いた雑巾を絞る」は時代遅れ、行き残るためのコスト管理術「乾いた雑巾を絞る」ような発想で、細かい経費節減ばかりしても意味がない。生き残るためのコスト管理術を教えよう(写真はイメージです) Photo:PIXTA

時代の変化に合わせて
伝統的なコスト管理を再考せよ

 ひところの企業のコスト管理と言えば、「乾いた雑巾を絞る」といった発想のもとで、コピーの裏側まで使う、紙ファイルを再利用するなど、細かい削減策を励行することが重要視されていました。しかし昨今では、単なるコスト削減策よりも、生産性や費用対効果の方が注目されるようになり、コスト自体の考え方にも変化が起きています。

 とはいえ、多くの企業の現場では、予算実績表や前年同月比較表といった伝統的な指標がまだまだ幅を利かせていて、コストの見せ方についても「何という費目が何の影響によりこれだけ抑えられている」、あるいは「オーバーしている」と説明されるのが主流のようです。

 さて、時代の変化に応じ、経理部隊はどのようなスタンスでコストを捉えて、仕事に当たるべきなのでしょうか。これまでの伝統的な方法を考え直し、生産性向上や費用対効果も視野に入れながら、より良い具体策を考えていきましょう。

 「収益、利益とも上昇傾向にありますし、社員らも前向きに仕事に取り組んでいます。ただ、経営状況が悪くないからなのか、コスト分析については細かいところまでやっていませんね……」

 こう語るのは、IT関連企業の経理部マネジャー、Aさんです。(40代・男性)企業の規模、業種や文化は多種多様です。中にはAさんが勤務している企業のように業績が良好、あるいはそこまで安泰ではなくても、徹底的なコスト管理までは行っていないところもあるかと思います。

 しかしながら、企業経営を続ける中で、抑えられるコストがどこかに潜んでいたとしたら、放置などできないでしょう。どれだけ時代が変わろうとも、削減策は普遍的な取組みです。そこで経理部隊がどのようなスタンスでコスト管理にあたってきたのかを再考し、わずかでも前進できれば、功を奏することもあるはずです。

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大人しい経理じゃいられない! 未来に続く経理道

経理スタッフは「定型的な事務作業をこなす人材」と捉えられがち。彼ら彼女へ向けられる仕事の効率化と言えば、“仕訳の自動化”“仕事を属人化させない”といった、表面上の作業の改善を求めるものばかりだ。しかし、本来は経理=経営管理者なのだ。経理の能力を伸ばし、経営のために力を借りるにはどうしたらよいのか。様々な業種の経理畑を歩み、一担当者から管理職まで様々な立場を経験した著者が、経理環境改善のコンサルタントとして、実務者・管理者への支援活動に当たる中で感じたことをまとめる。

「大人しい経理じゃいられない! 未来に続く経理道」

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