三井住友フィナンシャルグループ傘下のSMBC日興証券が、銀行との連携強化で存在感を増している。強みのリテールに加え、課題のホールセールでも上位を追い上げている。(ダイヤモンド編集部 松本裕樹)

「圧倒的2位を目指す」──。2016年4月にSMBC日興証券社長に就任した清水喜彦氏は、業界2位の大和証券グループ本社に宣戦布告。今やSMBC日興の業績は、じわりと大和に近づきつつある。そのSMBC日興が注力する指標の一つが、預かり資産残高だ。

 金融庁が「顧客本位の業務運営」を金融行政方針に掲げ、株式などの回転売買にメスを入れた。そこで証券各社は、顧客から預かっている株式、債券、投資信託などの預かり資産を積み上げることで、手数料収益を拡大する方針に転換。各社は、預かり資産残高の拡大にしのぎを削っている。

 まずは、大手総合証券5社の預かり資産残高の推移(図1)を見ていただきたい。

 14年3月末と18年12月末での増加率を比較すると、野村ホールディングス(20.0%)、大和(28.9%)、みずほ証券(27.9%)、三菱UFJモルガン・スタンレー証券(26.4%)と、SMBC日興を除く4社が2割前後。それに対し、SMBC日興は48.3%も増加しており、同期間における大和との差は、9.3兆円から4.4兆円にまで縮まっている。