当地で9日開催される欧州連合(EU)と中国の首脳会議は、ドナルド・トランプ米大統領の物議を醸すような政策に対抗するため協力関係を強化するはずだったが、貿易摩擦の激化をはじめとする双方の食い違いを浮き彫りにすることになりそうだ。EUと中国は2年前の首脳会議でトランプ氏の「アメリカ・ファースト」政策に対抗して結びつきを強めた。EUは中国の協力を得て、気候変動対策や貿易問題など多方面にわたり国際基準を守ることができると期待していた。だが今回の首脳会議は、EU側が中国との関係に疑問を呈し、同国に国内産業の違法な補助や技術移転の強要をやめることなど、約束の実行を迫ることになりそうだ。あるEU当局者は「中国が約束を実行する時期が来た」とし、「われわれは中国側の単なる広告塔ではない」と話した。
EU、中国に「約束の実行」迫る構え 協力から対立へ
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