――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  中国の大手商業銀行は、当局の管理が及ばないところで資金調達に不安を抱えている。国内外で必要とするドル資金が足りなくなっているのだ。  中国大手商業銀4行の年次報告書によると、2018年末時点のドル建て債務はドル建て資産を上回り、数年前から状況が一変した。2013年時点では、4行の合計ドル資産が債務を1250億ドル(約14兆円)余り上回っていた。しかし現在では貸し付けよりも、債権者や顧客から借り入れたドル資金の方が多い。  こうした変化をもたらした最大の要因は中国銀行だ。