米ライドシェア最大手ウーバーテクノロジーズは週内にも予定している大型新規株式公開(IPO)を控え、同業リフトと同じ轍(てつ)を踏まないよう対策を講じている。注目されていたリフトのIPOは、上場初日こそ急騰したものの、その後は初日につけた高値から2割以上値下がりしており、失望を招く結果となった。ウーバーは目標とする上場時の時価総額を約800億〜900億ドル(約8兆8500億〜9兆6000億円)に引き下げたほか、同社幹部は同じ過ちを繰り返さないよう、引受証券会社とリフトの失敗要因について協議している。関係筋が明らかにした。リフトのIPOで落とし穴の一つとなったのが、著名投資家ジョージ・ソロス氏とカール・アイカーン氏との間で行われた取引に絡む大規模なヘッジで、リフト株の足かせとなったとみられている。ウーバーの担当弁護士は、リフトのロックアップ合意(初期投資家にIPOから一定期間の株式売却を禁止する取り決め)について精査している。このようなヘッジ取引を許容してしまう抜け穴がなかったか調べることで、ウーバーはIPO前にその抜け穴を封じることを目指しているようだ。
ウーバーがIPO対策、リフトの「二の舞い」回避狙う
リフトIPOの落とし穴は大型のヘッジ
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