先日、2歳の息子に郵便で本が届いた。表紙の裏には、かつて革命を起こしたテクノロジーが付いていた。当然ながら息子はその光る物体が何か分からない。犬用フリスビー? ママがコーヒーカップの下に敷く物?  「これはDVDよ」。その裏側をひっかいている息子に説明した。だが、すぐにどうでもいいと思った。いずれにしろ、DVDを再生する機械は家にはないのだから。  1週間後、息子は祖父母の家で長方形のブロックを見つけ、それを積み上げて遊んでいた。VHSテープだった。  技術の進歩は、かつての画期的なイノベーション(技術革新)を奇妙な遺物へと変貌させる。