トランプ米政権がイラン産原油の禁輸措置を強化してから1カ月。複数の原油トレーダーや石油会社幹部によると、イラン産原油を直接輸入する国はほとんど皆無となった。マイク・ポンペオ国務長官は4月末、イラン産原油禁輸の適用除外を終了すると発表。その後、中国やインド、日本などはイラン産原油の直接購入を止めたという。イラン議会経済委員会のラヒム・ザレ委員はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に対し、こうした国々の3月の原油輸入量が合わせて最大日量160万バレルだったと明らかにした。ポンペオ長官の発表は唐突だったが、適用除外の対象国は事前にこうした決定を想定していたと思われる。イランの石油会社のある幹部によると、日本や韓国は期限の少なくとも1カ月前にイラン産原油の輸入を止め、中国やトルコ、インドも期限を順守している。