世界経済の減速懸念を背景に、28日には米独などの国債利回りが数年ぶりの低水準に落ち込んだ。トレードウェブによると、指標銘柄の10年物米国債相場は上昇し、利回りは 2.268%と2017年9月以来の低水準で取引を終えた。前営業日は2.327%だった。米経済に対する投資家の懸念から、10年物米国債の利回りは3カ月物をさらに下回った。逆イールドと呼ばれるこの現象はリセッション(景気後退)の前に発生する傾向があり、投資家が注視している。市場では、景気を下支えするために米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げに踏み切るとの見方も増えている。TDセキュリティーズの金利戦略責任者のプリヤ・ミスラ氏は「リセッションに対する懸念が足元にあり、それが市場に織り込まれ始めている」としている。