食品大手の米クラフト・ハインツはようやく、虚偽記載を修正し、2016年分までさかのぼって年次および四半期報告書を提出するところまでこぎ着けた。期限から3カ月以上遅れての届け出だ。公表された内容から、同社の最高経営責任者(CEO)がこの状況を好転させるために今後どれほど多くの仕事をしなければならないかが浮き彫りになった。7日夜に報告書が提出されたことを受け、同社の株価は取引時間後に一時2.6%上昇。やっと一区切りついたことに投資家が安堵(あんど)したのは間違いない。クラフト・ハインツは調達部門で会計上の不正行為が見つかったと2月に公表していたが、このほど社内調査が終了した。修正された数字そのものは深刻ではなかった。しかし中身をよく見ると、喜ぶべきところはほとんどない。
クラフト・ハインツ、遠い信頼回復への道
決算修正で安堵するのはまだ早い
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