――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」  ***  米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げするのは通常、悪いことが起きているからだ。FRBが緩和に踏み切るとの見通しに歓喜する投資家は、それを忘れているのかもしれない。  FRBが年内にフェデラルファンド(FF)金利を引き下げるとの観測は、にわかに現実味を帯びてきた。低過ぎるインフレ率を押し上げる「保険としての利下げ」のうわさは少し前からあったものの、大半のエコノミストは据え置きの公算が大きいと考えていた。だが1週間前にそれが変わり、今では利下げの予想が幾つかある。