自分なりの方法を確立する

 私の考え方と共通していることが多い細谷功氏の著書『具体と抽象』(dZERO)では、このように書かれています。

「具体レベルの個別事象を、一つ一つバラバラに見ていては無限の時間がかかるばかりか、一切の応用が利きません。一般に『法則』とは、多数のものに一律の公式を適用でき、それによって圧倒的に効率的に考えることを可能にするものです」

 実用書やビジネス書を読むという行為も、他者の方法を知識としてストックし、自分の日常生活に当てはめることを目指す作業にほかなりません。すべてを自分で経験しようとしたら無限の時間がかかるところを、本を読むことで短縮するわけです。一般的に、「役に立つ本」とは、読み手の知りたいことと書き手の伝えたいことが一致(共通)していて、読み手がその方法を、自分の生活に適用できるような本のことです。

 一見、異なる事象でも、共通点はあります。

 自分がよく遭遇するパターンについては、無意識のうちに戦略ができあがっていきますが、それだけでは限界があります。経験の少ない問題に対処するには、共通点を見つける意識を常に持ち、本や成功者から情報を集めて、戦略をブラッシュアップし、時に追加していくことも求められます。

 戦略があれば、未知の問題も恐れるに足らないのです。

まとめ

凡人→問題の本質と関係ない情報に翻弄される
天才→問題の本質をすぐに見抜くことができる
メリット→ミスリードされず、根本的原因にたどり着けるようになる

参考文献/『具体と抽象』細谷功著、dZERO