朝食抜きは太る…は都市伝説だった?

 朝ご飯を食べないと、逆に太ってしまうのでは?と疑問に思う方も多いでしょう。

 江部先生曰く「糖質制限をしていれば、お腹が空く原因となる『血糖値の乱高下』が生じないので、朝食抜きでも、お昼までお腹が空きません」とのこと。

 つまり、「たとえば、夕食を夜7時に食べたとすると、食事をしない断食の時間は半日以上、なんと17時間にも達します。この間ずっと断食しているわけですから、糖質の摂取はゼロです。17時間もの間、血糖値の乱高下がなく血糖値がずっと安定するので、血管や臓器へのダメージは皆無です。

 何より、朝食を食べないと、前日の夕食から当日の昼食までの間、内臓脂肪を始めとする体脂肪がメラメラと燃焼し続けるのです」(江部先生)

 そして、「すべての食事で糖質制限を実践すると、インスリンの分泌が必要最低限に減るので、ナトリウムと水分は腎臓から尿として排出される方向にシフトします。すると内臓脂肪も減り、血圧は下がる方向に向かいます。私自身、糖質制限を始める前のメタボ時代は高血圧でしたが、開始して半年で正常レベルにまで落ち着きました。

 すべての食事で糖質制限を始めると、ほんの数日間で2~3kgくらい体重が減ることがあります。これは体脂肪が燃えて減ったためではなく、インスリンの過剰分泌がなくなり、余分な水分が排出されて『むくみ』が解消するから。その後もきちんと半日断食と糖質制限食を続けていれば、今度は内蔵脂肪が燃えてストン!と落ちていきます。そして適正体重になったところでキープです」(江部先生)

 「糖質制限を試したけど、つらくて失敗した」という人は、江部先生曰く、「糖質と同時にカロリーまで制限していたから」とのこと。

 ダイエットのためにと、無理にカロリー制限をしてしまうと、身体が「省エネ体質」になって、基礎代謝を落としてしまいます。いったん省エネ体質になってからカロリー制限をやめると、リバウンドを招きますが、カロリーを制限しない糖質制限は基礎代謝を落とすわけではないので、リバウンドも起こりにくいのだとか。

 糖質にさえ気を配っていれば、ステーキもしゃぶしゃぶも焼き鳥も、なんと、マヨネーズたっぷりの野菜サラダも、ハイボールや焼酎だって大丈夫、なのです。

 さらに今、牛丼チェーン店やハンバーガーショップなどでも続々と糖質オフメニューが登場しているし、スーパーやコンビニでも糖質控えめのパンやデザートが売られているので、意外に「料理が苦手」という人でも実践しやすく、実際、番組の中でもいろんな外食チェーン店の糖質オフメニューが登場。意外なお店の驚きの工夫に驚きの声が上がっていました。

 これから夏に向けて薄着になると、ポッコリお腹がきになってくる季節。つらい運動もくるしい食制限もな『内臓脂肪がストンと落ちる食事術』流の食べトレで、理想の体をめざしてみてはいかがでしょうか。