大手運用会社・機関投資家と企業経営者を結びつけるマッチメーカー(仲介人)としてのウォール街の役割が危うくなっている。運用資産総額7兆ドル(約754兆円)を超える5つの巨大投資家が結集し、企業幹部と直接対話する機会を設けようとしている。事情に詳しい関係者が明らかにした。米マサチューセッツ州ボストンで来春に予定される初の会合では、生活必需品メーカー各社のトップを招請する。銀行は顧客である投資家を取引関係のある企業幹部に引き合わせることで毎年数億ドルにもなる手数料を稼いでいるため、こうした会合の存在は直接的な脅威となる。運用担当者はホテルの大広間に集まってプレゼンテーションを聞くほか、工場を見学するガイド付きツアーに参加する。企業の最高経営責任者(CEO)と1対1で話し合うのに5万ドル以上の費用がかかる場合もある。
投資先の見極め「銀行抜き」で、米運用大手の新潮流
フィデリティやティー・ロウ、企業CEOとの会合を銀行抜きで計画
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