国内最大級の外国人向け情報サイト「ガイジンポット(GaijinPot)」を運営するジープラスメディアの調査によると、2019年に外国人が訪れるべき日本の観光地ランキングで3位代官山(東京)、2位福岡市を抑えて、鳥取県が1位に輝いた。日本国内では不人気な県として知られる鳥取県が、なぜ外国人観光客に人気なのか。淑徳大学経営学部観光経営学科教授の千葉千枝子氏に詳しい話を聞いた。(清談社 福田晃広)
日本人には不人気の定番県・鳥取
アクセスの悪さが原因か
失礼な話なのかもしれないが、多くの日本人にとって、鳥取県といえば、「鳥取砂丘」のイメージしかないほど、印象がない県のひとつであることは否めないだろう。
実際、民間調査会社、ブランド総合研究所が毎年発表する「魅力度47都道府県ランキング」でも明らかで、昨年鳥取県は41位。しかもこの順位は最近ほとんど変動がない。つまり、鳥取県の不人気な傾向は少なくともここ数年、続いているといっても過言ではないのだ。
千葉氏は、鳥取県が日本人観光客に人気がない理由を以下のように語る。
「鳥取も県として、国内に向けても観光PRを当然してきたはずですが、なかなか成果を上げることができていないのは確か。それはやはり、アクセスがいいとはいえない立地条件が原因ではないでしょうか。関東からは飛行機が一番早いですが、そもそも便数が少ないので旅行の候補先として選ばれづらいのかもしれません。国内観光客数の内訳データを見ても、鳥取県内、近畿、中国地方から訪れている人が合わせて、87.3%になることからも明らかです」(千葉氏、以下同)