エコノミストの間では、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月に利下げするとの見方が急速に高まっている。来年のリセッション(景気後退)入りを予測する声も増えている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が民間セクターのエコノミストを対象に今月実施した調査によると、FRBが9月17・18日の会合で利下げするとの予測は63.9%に達し、先月調査の49.8%から上昇した。グラント・ソーントンのチーフエコノミスト、ダイアン・スウォンク氏は「FRBには、貿易戦争と国外の成長鈍化による複合的影響を完全に埋め合わせる手段がない」と指摘。同氏は9月と12月の利下げを予想している。リセッション入りの予想確率も上昇した。12カ月以内にリセッション入りする確率の予想平均は33.6%と、WSJ調査が始まった2011年以降で最も高くなった。7月は30.1%、1年前はわずか18.3%だった。