中国人民銀行(中央銀行)は銀行貸し出しの新たな指標金利を低めに設定し、苦境にある小規模企業の借り入れコストの引き下げを目指している。だがエコノミストの間では、中国の景気減速への対策として同措置は不十分との見方が出ている。人民銀は20日、銀行融資の基準とされてきた貸出金利を「ローンプライムレート(最優遇貸出金利、LPR)」で置き換え、貸出基準金利より低く設定した。待ち望まれた改革がようやく実現した格好だ。李克強首相は今年、国有大手銀に対し新規融資の3割を低利の中小企業向けとするよう指示していたが、基準金利の引き下げとは異なり、銀行の新規融資の一部のみに関わるこうした措置は経済にわずかな影響しかもたらさない。