わずか11年前に分社化した米たばこ大手のフィリップモリス・インターナショナル(PMI)とアルトリア・グループの協議は、超大型合併には珍しいほどの謙虚さを伴っているに違いない。だがこれは、両社が正しい理由から再統合を検討していることを示す心強い兆しかもしれない。PMIは27日朝、アルトリアとの「株式交換方式による対等合併の可能性」について協議していることを明らかにした。両社はいずれも「マルボロ」をはじめとするブランドのたばこを生産しており、2008年のスピンオフ(分離・独立)で誕生した会社だ。当時は、米国外での事業を扱うPMIが国内のたばこ訴訟や規制の重荷から解放された方が同社株に良い、という 計算が働いていた。