米アマゾン・ドット・コムが2000年に日本法人を設立してから20年目に入った。この間、アマゾンは日本のEC(電子商取引)市場の成長をけん引し数々のイノベーションを起こしたが、01年から社長を務めるジャスパー・チャン氏、は今もアマゾンは「デイ1」(1日目)にいるという。その真意を探った。(聞き手/ダイヤモンド編集部 重石岳史)
――アマゾンジャパンが2000年7月に設立されて20年目に入りました。この間の成果をどのように評価していますか。
まず日本のお客さまに信頼され、さまざまなサービスを利用していただていることを大変うれしく思っています。小売りだけでなく、クラウドサービスのAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)といった分野まで展開でき、そのようなサービスも受け入れていただいたことはすごくありがたい話です。
一方でアマゾンのミッションは、地球上で最もお客さまを大事にし、地球上で最も豊富な品ぞろえを目指すことにありますが、これはまだまだ(実現が)遠いです。
――日本において、まだやるべきことはたくさんある。
まだ始まったばかりですよ。本当に「デイ1」というところです。
目の前にも不十分なところがたくさんあり、改善すべき点は多いです。これまで本当にありがたい話ばかりですが、これからも長い道のりが残っていると思っています。
――具体的には。
例えば今、「ファッション」を始めたばかりですが、お客さまに素晴らしい買い物体験をしてもらうところまでまだできていません。
また「ホーム」でも、オンラインで家具を安心して買っていただくことができているかというと、まだできないところが多いですね。
最近、AR(拡張現実)の新しい技術を導入しましたが、それも改善の一部にすぎないと考えています。まだお客さまに満足していただけていないところが結構あって、改善が必要です。