安川健司・アステラス製薬社長CEOインタビューPhoto by Masato Kato

医薬品売上高2位のアステラス製薬は、新中期経営計画で先端医療への注力と、時価総額7兆円の目標を掲げた。先端医療における「高額薬剤」批判に対し、安川健司社長CEO(最高経営責任者)が猛反論した。(聞き手/ダイヤモンド編集部 土本匡孝)

先端医療で
病気の原因にフォーカス

――先端医療(遺伝子治療、細胞医療、ミトコンドリアバイオロジーなど)に注力していくと、新中期経営計画で示しました。

「こんな感じで病気になるのではないか」というのではなく、ちゃんと病気の原因にフォーカスします。例えば遺伝子が欠損したり異常があったり、細胞が欠落していたり、ミトコンドリアが細胞からなくなっていたりするとなんの病気になるかを見ていく。原因と病気が一対一対応で分かっているところだけを狙うんです。

――先端医療には高額薬価の批判が付きまといます。一方新型コロナウイルス感染症拡大で、医療財政は各国厳しい。医療経済とどう折り合いをつけるのですか。