100年続く会社ではなく100回変わる会社になる
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転職サイトでおなじみのビズリーチが2020年にホールディングス体制に移行し、新たに持ち株会社のビジョナルが誕生した。創業社長だった南壮一郎はビズリーチの取締役から外れ、グループトップとして新規事業の創出に注力する。体制変更で目指すグループのビジョンと自身の経営スタンスについて南社長に聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部 山本 輝)

新規事業を次々と生む
土台のグループ経営体制

――ビズリーチは2020年2月に持ち株会社体制へと移行し、新たにVisional(ビジョナル)グループへと変わりました。体制移行から1年ほどたちますが、その成果についてどのように捉えていますか。

 そもそも、なぜグループ経営体制に変えたかと言うと、自分たちのミッションを中長期的に持続可能な形にするために必要だったからです。

 経営や事業、組織戦略には、設計思想が欠かせません。そして、僕らの設計思想とは、その時代における社会の課題を抽出し、インターネットなどの新しい技術やビジネスモデルを駆使して、社会・企業のトランスフォーメーション(変革)に貢献し続けるというものです。

 09年に創業して以来、ビズリーチという事業を通じて雇用の流動化や労働市場の可視化といった課題の解消につながるビジネスをつくってきました。さらに、そこで培ったフレームワークを活用することで、ビズリーチ・サクシードという事業継承M&Aプラットフォーム(17年開始)やトラボックスという物流DXサービス(20年買収)など、ほかの社会的課題を解決する事業にも取り組んできました。

 われわれのミッションが変わらない限り、このように事業は際限なく増えていくでしょう。そうしたとき、組織戦略上あるべき姿としてベストなのが、グループ経営体制だったということです。

 成果について言えば、当然のことではありますが、現場がスピーディに意思決定できるようになりました。ただし、この体制への移行は中長期的な戦略を遂行するための一里塚にすぎず、まだあくまで土台が整ったという感覚です。

――いまだに、ビジョナルは祖業である転職サイトのビズリーチの印象が強いです。グループでは事業継承や物流サービスなどさまざまな領域のビジネスを手掛けていますが、それらの事業と人材関連事業との関連性は薄いようにみえます。シナジーはあるのでしょうか。