地元スポーツ選手の活躍で
魅力度が急上昇する市区町村も

 同率2位の仙台市と名古屋市が魅力度を伸ばした最大の要因は、田中社長によると、それぞれ“あるスポーツ選手”のおかげだという。

 まず、仙台市はフィギュアスケートの羽生結弦選手の出身地だ。14年のソチオリンピックで金メダルを獲得して以降、ファンの注目を集め続け、けがをしながらも2018年の平昌オリンピックでも金メダルを獲得。この影響を大きく受けて、14年には28.3点だった魅力度は18年には35.5点にまで上昇している。史上最年少で国民栄誉賞を授与された仙台のスターの存在が、魅力度を大きく引き上げた。

 そして、名古屋市の魅力度アップは中日ドラゴンズに移籍してきた松坂大輔選手の効果が大きい。中京地域の人たちはもともと熱烈な中日ファンだが、その注目度は全国区とは言い難い部分があった。しかし、松坂投手が移籍したことで全国からも注目度がアップした。魅力度は14年の26.7点から18年には33.9点にまでアップした。

「ちょうど本調査が行われたのは松坂投手が中日デビューして、勝利を挙げた直後(2018年6月~7月)だったことも名古屋市の魅力度アップに大きく影響している」(田中社長)

 そして、9位にランクインした北見市の魅力度を押し上げたのも、同じくスポーツ選手の影響が大きい。それが、18年の平昌オリンピックで銅メダルを獲得した、カーリング日本代表女子「LS北見(現ロコ・ソラーレ)」だ。同チームが拠点にしている北見市の魅力度順位は、14年は229位だったが、18年には132位にまで急上昇している。

 順位を押し上げた項目について詳しく見ていくと、17年には339位だった北見市の「スポーツのまち」のイメージ想起率は、18年に3位に。また、17年に173位だった「スポーツの参加・観戦が楽しめる」の順位も、18年には一気に5位にまで上昇した。

 現在、全国に1700以上あるといわれる市区町村。県庁所在地やメジャーな観光地がなければ知名度を上げることは非常に難しいが、北見市のようにあるきっかけで一気に全国区になる可能性がある。そのきっかけを逃さずに、いかにブランド価値を保ち続けられるか。それも市区町村がこれから生き残る1つのカギになりそうだ。

(ダイヤモンド編集部 林 恭子)