情報公開に消極的だった関電
緊急会見で「回答は差し控える」連発

 この「原発マネー還流問題」で関電は“炎上”。次の三つの段階を経て、火は激しさを増し今に至っている。

【第1段階】原発マネー還流問題発覚。関電は緊急会見で「回答は差し控える」を連発し、情報公開に消極的だった。

【第2段階】2度目の会見で会長と社長の「辞任」を否定。社内調査報告書は被害者ぶりを強調するものだった。

【第3段階】3度目の会見で会長と社長ら役員の「辞任の意向」を表明。第三者委員会が年内をめどに調査報告書をまとめる。

関電炎上_岩根茂樹・関西電力社長
最初の記者会見で関西電力の岩根茂樹社長(左)は「回答は差し控える」を連発し、情報公開に後ろ向きな姿勢が批判を浴びた Photo:JIJI

 炎上が始まったのは、9月27日のこと。共同通信のスクープを受け、岩根社長が急きょ記者会見を開いた。

 記者会見を開いたものの、岩根社長は詳細の公表について個人情報などを盾にして「回答は差し控える」を連発した。情報公開に消極的な姿勢は、関係各所から集中砲火を浴びた。

 関電役員らが金品を受領した時期は、原発が再稼働できないことで収益が悪化し、関電が2度も電気料金を値上げした13~15年と重なっていた。このため、関西圏の需要家から「値上げしといて、あんたらは懐に金を入れてたんか!」と怒りを買った。

2度目の会見で「辞任」を否定
社内調査報告書は被害者ぶり強調

公表した社内調査報告書。原発マネー還流問題を巡り、関西電力がまるで被害者であるかのように強調している Photo by R.H.
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“炎上”を食い止めようと、関電は10月2日、八木会長と岩根社長が出席して2度目の記者会見を開いた。金品受領に関する社内調査報告書を公表し、謝罪。第三者委員会を設置する方針も明らかにし、事態打開を図った。

 しかし、関電は再び、そしてより激しく“炎上”した。ポイントは大きく二つあった。

 一つ目は、八木会長と岩根社長が早々に辞任を否定したことだ。

 官邸、所轄官庁の経済産業省、関西経済界、そして電力業界はこの会見が“辞任会見”になると踏んでいたため、「ひっくり返った」(電力業界関係者)。

 二つ目は、公表した社内調査報告書が、森山氏の横柄ぶりを細かく記し、関電がまるで被害者であるかのように強調していたことである。これに世論は納得しなかった。