

「社長」と毎日呼ばれているとイイ気になってカン違いした学生起業家。
大手著名企業が若い人を応援しようと口座を開けて取引をしてあげたら、周囲に威張り始めた若手社長。
株式上場して金持ちになったら、態度が横柄になって、友達が離れて行った起業家。
有名になったら、ついてくる若い女性をオフィスにたびたび連れ込んで、顰蹙をかった社長。
いずれも、自分を見失い、一時の気持ちよさに走ったということだろう。そこからいかに自分を取り戻すかだ。もちろん、ロックスターのような人生を送るのは自由だが、自分の成長は止まり、人の心も離れていく(お金でつなぐことはできるが)だろう。
日本でも、かつてはこういうタイプの起業家や経営者も多かったが、成熟化し時代が変わったいま、そしてこれから、昔のようにはいかないだろう。なにより、せっかくの人材がこれではもったいない。
日本で創造されたものを「世界に伝える力を養う」ため、起業家はじめユニークな活動をしている若手にシリコンバレーで色々な体験の機会を提供し、自分を育てるきかっけにしてもらおうというTofu Projectという企画があるが、初回の参加者は異口同音に「Be yourself」と繰り返し言われたのが印象的だと言う。
ここまで読んでいただいた方には、「Be yourself」の意味がさらに分かったのではなかろうか。
起業家は、自分を見失ったりするような厳しい局面が、他の仕事の人よりも多いかもしれない。しかし、自立し「Be yourself」であることが、他とは比べものにならないほど求められる。
最後まで「大きなお世話」を読んでいただいた方々は、夏休みにでもゆっくり自分の棚卸や自分自身を感じてみてはいかがだろう。