5Gのスタートで、社会や産業は大きな変革期を迎えようとしている。特集「5G大戦」(全11回)のVol.09では、そのインフラの構築を担う通信大手を代表し、ソフトバンクで5Gを統括する宮川潤一副社長にインタビュー。5G本格化のインパクトについて聞いたところ「全産業にチャンスがある」との認識を示した。(ダイヤモンド編集部 村井令二)
──ソフトバンクは2020年3月から5Gを商用化しますが、どんなサービスから始まるのでしょうか。
5Gは「高速スマートフォン」から始まることになります。ソフトバンクの商品発表会で5Gスマホを案内してから発売することになりますが、実はもうラインアップは決まっています。日本では法律改正で端末割引が規制された状態でのスタートになるので、いろいろな端末は出せるだけ出して、並べるだけ並べて、ユーザーにスマホを選択してもらうようにします。
──5Gでスマホはどのように高度化して進化していくのでしょうか。
スマホは画面サイズを大きくするために折り畳みが出てきていますが、あまり大きくすることはできないので、むしろスマホの次には、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)に火が付くと思いますね。これは、5Gで8Kのコンテンツがそろって、ゴーグルももう少し使いやすいものが出てくれば、一気に広がると思います。
──NTTドコモが米マジックリープと組んでARサービスを準備していますが、ソフトバンクの展開は。
僕らもARやVRは幾つか仕込んでいます。5Gのインフラができるとともに新サービスを発表していく予定です。あとはゲームもあるし、バーチャルとリアルが合体した世界のコンテンツがたくさん増えていくと思います。