• 市場によって有効性の異なるファクター投資• 市場によって有効性の異なるファクター投資上場信託であるゴールドマン・サックス・アクティブ・ベータ日本株ETF(GSJY)を分析する投資家は、それが適切な要素を全て備えていると考えるかもしれない。日本株で構成されるこのETFは、バリューの高さ、株価のモメンタムの強さ、クオリティーの高さ、ボラティリティの低さという、株式選択の要素として金融学者が重視する四つの要因に等しいウエートを置いている。しかし、これらの要因は米国で想定されているのと同様に日本でも機能するのか?「日本のモメンタム指数を遡って評価すると、長期的にあまりうまくいっていない傾向が見られる。米国や欧州と比較すると異例だ」と、MSCIのファクター指数を設計するエクイティ・ソリューション・リサーチ部門でエグゼクティブ・ディレクターを務めるアニル・ラオ氏は指摘する。その理由は、日本の株式市場が長年一定のレンジ内で推移していることだ。「必ずしも上昇や下落をしておらず、レンジが限定された環境では、モメンタムはうまく機能しない。この手法では上昇している株を探して買い、下落している株を売ることで成り立つからだ」とラオ氏は述べる。
【バロンズ】米国外ファクターETF投資のコツ
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