2010年代は、倹約が再び社会的に受け入れられるようになった10年だった。そのことは、インスタグラムに掲載されたお弁当の写真、極端な節約家への熱いまなざしや賛辞、「持たないほど豊かだ」というライフスタイルを説くカリスマの人気ぶりで分かる。文字通り1セントでも多く節約する人々を手伝うフィンテック新興企業にも表れている。カフェラテさえ悪役になった。これは、「ちりも積もれば山となる」とアドバイスしたデービッド・バック、スーズ・オーマン両氏など無数の節約アドバイザーのおかげだ。その一部は単に開き直った人たちだった。この傾向は、1930年代以降で最悪となった金融メルトダウンおよび景気低迷の後に特に強かった。当時は多くの人が生活に不安を感じるようになっていた。