主要13業界人気ランキングPhoto:PIXTA

OpenWork(オープンワーク)では、日本全国の企業の現役社員、元社員のクチコミを集めて企業を評価している。本サイトでは4回にわたって社員のクチコミによるさまざまなランキングを紹介していく。第1弾は、主要13業界の人気ランキングだ。(ダイヤモンド・セレクト編集部)

 業界ごとに社員がどれほど働きがいを感じているのかを知るため、OpenWorkに依頼して、主要な13の業界について、「社員・元社員による会社評価スコア」の項目別の平均点を出してもらった(下図参照)。

主要業界の評価比較
データはOpenWorkに2019年11月5日時点で登録されている企業を対象として業界別で各項目のスコアの平均点を算出したもの。業界の定義はOpenWorkに準ずる

 その結果、今最も就職人気の高い業界といってもいい総合商社が、8項目中7項目でトップと圧勝した。

 風通しが良く、社員が相互尊重し、人事評価も適正で、法令順守をきちんとしている会社は、長期的な視野で人材育成を行うことで若手も成長でき、社員が待遇面に満足し、士気が高い、といった好循環ができるということなのだろう。日本の総合商社がおしなべてそうした良い風土をつくれていることが、昨今の商社人気につながっているのだ。

 総合評価が5点満点中3点を超えているのは上位4業界まで。「総合商社」「証券、投資ファンド、投資関連」「総合電機、家電、AV機器」「通信、ISP、データセンター」が良い結果となった。それ以下の業界はこの結果をネガティブに捉えた方がいいだろう。特に総合評価が13の業界中最も低い「食品、飲料」は法令順守の意識以外に3点を超える項目が一つもないという残念な結果になっている。

 各項目での最低得点を見るとばらつきがあって興味深い。13業界の中で、待遇面の満足度が最も低いのは「小売」。社員の士気が最も低いのは「自動車、自動車部品、輸送機器」。風通しの良さが最も低いのは「銀行、信金」。20代の成長環境が最も低いのは「電力、ガス、エネルギー」。人事評価の適正感が最も低いのは「航空、鉄道、運輸、倉庫」。社員の相互尊重、人材の長期育成、法令順守の3項目が最も低いのは「不動産関連、住宅」であった。

 自動車関連の社員の士気が非常に低いのは少々意外に感じるものの、ほかの項目はなんとなく納得感がある。各業界には改善の参考にしていただきたいものだ。