イラン革命防衛隊の精鋭組織「コッズ部隊」のガセム・ソレイマニ司令官が先週、米国の空爆で殺害されたことに対し、イラン指導部は報復を誓っている。イラン政府が米当局者や米同盟国に対する報復行動に出るとの観測が広がりつつある。だが、イランの報復の歴史を振り返れば、司令官殺害への報復がいつどこで、どのように実行されるか予測するのは極めて難しいことが分かる。2012年1月、イランの首都テヘランで核科学者が暗殺された。イラン人科学者が殺害されたのは2年間で4人目だった。殺害の背後にはイスラエルがいるとの見方が広がったが、イスラエルは決して関与を認めることはなかった。科学者殺害を受け、イランの最高指導者ハメネイ師は「犯人を罰する」と宣言。イランの報道機関はイスラエルの当局者や軍司令官が標的になり得ると示唆した。当時の米国家情報長官ジェームズ・クラッパー氏は、イランが米国本土を攻撃する意欲を強めていると議会で警鐘を鳴らした。
イラン、過去の報復はソフトターゲットが狙い
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