貿易戦争のつかのまの休息は、痛ましくも半導体企業をのけ者にしている。米国と中国は15日、厳しい貿易協議の第1段階の合意に署名した。中国が向こう2年で2000億ドル(約22兆円)相当の米国製品・サービスを購入するほか、中国製品に対して予定されていた関税引き上げは棚上げになったと報じられた。両国間にはまだ多くの問題が残されているが、2年前から続く貿易戦争に進展が見られたことで、15日の米株式市場では、ダウ工業株30種平均、S&P500種、ナスダックの主要3指数が日中の取引で過去最高値に上昇した。際立つ例外が半導体セクターだ。フィラデルフィア半導体株指数は1%超下げ、指数を構成する30銘柄ほぼ全てが前日終値を下回った。貿易戦争の進展と共に、テクノロジー、とりわけ半導体技術が米中の最大の争点にとどまっていることが改めて認識されたためだ。しかも半導体株は過去最高値圏に上昇してきたばかりで、悪材料を織り込みきれていない。
米中貿易の一時休戦、半導体にはまだ訪れず
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