――筆者のホルマン・ジェンキンス・ジュニアはWSJ論説委員で「ビジネスワールド」欄担当コラムニスト ***  気候変動がオーストラリアの森林火災の原因の1%なのか50%なのかという激しい論争は、気候変動政治を巡って活動家らがもたらした不毛の極みを浮き彫りにしている。オーストラリアの山火事を食い止めたり、その再発を防いだりできる気候変動対策は存在しない(地球に届く太陽光の一部を遮断する地球工学技術があるなら話は別だが)。  気候変動対策とは、われわれが大気中に放出する二酸化炭素(CO2)の量を長期的にどれだけ変化させるかという取り組みだ。